「“おってぎ”とは、この乙（きのと）地区の方言で“おつかれさま”の意味。参拝おつかれさまでした、という気持ちを込めて、商品名にさせてもらいました」

そう語るのは胎内市の名刹・乙宝寺の門前に店を構えて217年、乙まんじゅうやの若き担い手、久世圭介さん。

コロナ禍を“生まれ変わるチャンス”と捉え、今年の3月に新たな一手を打ちに出た理由を伺いに、今回も突撃取材を敢行してきました！

巷で話題の新スイーツ・・・期待が高まります～！！

乙まんじゅうやは1804年の創業以来、乙宝寺をお参りする方々のお土産処、休憩処として愛されてきた老舗の和菓子屋。

門前からすぐの所にあるひときわ目立つ大きな看板が目印です。

歴史ある乙宝寺をゆっくりお参りしたあと、「ちょっとお腹すいたなぁ」「のどが渇いたなぁ」と思うときにちょうど良いお店！

風情ある店構えも素敵で、ついつい引き寄せられるミリョクがあります。

迎えてくれた久世圭介さんは、乙まんじゅうやの新ブランド“JYUKICHI”を担当する若きアイディアマン。

元球児、というのが分かりすぎる爽やかな笑顔で「いらっしゃいませ！」と元気なお声がけを頂きました。

案内に従って、早速店内へ入ってみましょう♪

店内には主力のおまんじゅうだけではなく、胎内の特産品や名物、懐かしい駄菓子など・・・参拝後のお土産購入にもってこいの品ぞろえ！

「乙宝寺参りの満足度を上げてもらえるように、近隣のお店の商品や地酒・地ビールなんかも置いています」

胎内随一の観光地だけあって、各地からお客さまがいらっしゃいますもんね・・・！

ところで、圭介さんプロデュースの新商品、“おってぎシリーズ”はどちらでしょう？

「こちら、3種類（2021/6/2時点）のラインナップです。

“おってぎさんでぇ”は糀と自家製あんこの優しい味わいのものと、村上市九重園さんの抹茶を加えたものの2種、

“おってぎぷりん”は、元々あった“乙女の糀ぷりん”をリニューアルさせた、シンプルな糀のプリンです」

和菓子なのに“さんでぇ”とはこれいかに？と思っていましたが、

なるほど！層になっていて、上に求肥がトッピングされているからサンデー、なんですね(笑)？！

それぞれの風味と食感が重なると・・・なにコレ楽しいーっ♡

糀の優しい味わいと滑らかなこしあんがとろけるように混ざり合い、そこに柔らかな牛皮のモチモチがやってくる、新感覚の和スイーツです！

「まるっきり新しいもののように見えますが、217年伝わっている乙まんじゅうの要素、糀やあんこを活かし、地元食材とのコラボをしています。“乙まんじゅうの進化版”と思っていただけると嬉しいです」

形が変わっていても、伝統の味や製法はそのままということですね。

このタイミングで新ブランド・新商品を立ち上げたのには、何か理由があるのでしょうか。

「コロナ禍で、食の大切さが再認識されていると思います。今だからこそ昔ながらの発酵食品である糀や、自家製のあんこ、地元食材の魅力を伝えていきたい。新しい楽しみ方を提供したいと思いました」

はにかむ笑顔が印象的な圭介さんは「控えめな性格」と自身のことを話しますが、その内に秘めた熱さの部分、老舗を受け継ぐ想いや地元・乙に対する想いがひしひしと伝わってきました。

「胎内は、山・川・海、すべての自然が整っている豊かなふるさとです。名刹・乙宝寺さまにお参りの際にはぜひ当店にお立ち寄りください。“おってぎ”（おつかれさま）、“まんずねまりなせ”（まずゆっくりしていって）という気持ちでおもてなし致します」

店内でホッと一息のんびりした時間を過ごして、旅の疲れも取れたみたい。

乙宝寺参りと合わせて、心身ともにリフレッシュできること請け合いです！

みなさまも是非、歴史と伝統ある乙へお越しください♪